【歩行分析の前に知っておくポイント】

歩行分析を調べていくと、

さまざまな歩行分析の方法があり、

人によってみてる視点と考察が異なる事が多いので、

可能な限り、

歩行分析について、

学問別に、

まとめてみたいと思います。

目次
1.行動学的にとらえる(全体像ととらえる)
2.運動学的にとらえる(動作を相に分類)
3.運動学的にとらえる(キネマティック、キネティック、関節可動域、筋力、痛みなどの視点)
4.神経生理学的にとらえる(感覚鈍麻、分離運動、運動学習などの視点)
5.行動心理学的にとらえる(無自覚性の自覚、日差変動

 

 

1.行動学的にとらえる(全体像ととらえる)


歩行分析において、最も簡便であり、

日常慣れしているみかたになります。

(一般人や学生などのみかたですね)

これは、身体的要素である「行動体力」に準じて分類します。

 

「行動体力の8大要素」
・筋力
・スピード
・パワー(調整力)
・俊敏性(巧緻性)
・柔軟性
・バランス
・全身持久力
・筋持久力

 

これをベースに、

「動作障害の予測」

を行います。

これらが組み合わさって、

治療の方向性を決めていくのが

歩行分析の第一段階とすることが多いです。

 

〈メリット〉

・動作全体でとらえることができる

・短時間で可能

〈デメリット〉

・客観性に乏しい

・詳細な評価は不可能

これは、歩行分析の導入としては重要なポイントですね。

 

2.運動学的にとらえる(動作を相に分類)

 

 

理学療法業界では、かなり伝統的に行われてる歩行分析といえますね。

①運動を相に分ける

②身体部位運動の順序と方向をみる、姿勢をみる

③各関節を表現、各相の動きを表現する

④各相を運動学的視点を明確に表記する(支持基底面、重心位置)

⑤最後に動作全体のポイントを運動学的に解釈する

 

〈メリット〉

・初期の学習に適している(ボトムアップ的)

・身体部位をどのように使っているかとらえやすい

〈デメリット〉

・時間がかかる

・症例の負担が増大

・客観性にやや乏しい(評価者の先入観が入る)

・妥当性にやや乏しい(評価者によって答えがちがうことごある)

 

これらのことは、学生時代みっちり教え込まれる部分ですね。

資格取得後も絶対に必要な概念です。

 

3.運動学的にとらえる(キネマティック、キネティック、関節可動域、筋力、痛みなどの視点)

・関節角度(キネティック)

・関節モーメント、床反力など(キネティック)

・重心位置

などの視点からとらえる方法です。

臨床上は、

・関節可動域

・筋力

・痛み

など「根拠の仮説」をたよりにする

「3次元動作解析装置」

を使用して分析することが多いです。

〈メリット〉

・客観性に優れている(機材使用の場合)

・理学療法的な専門性を生かしやすい

・身体の各部位を詳細にとらえやすい

・仮説の根拠を立てやすくなる

〈デメリット〉

・機材を使用した場合

→時間が必要

→症例負担増大

→費用増大

→情報過多で、みるポイントを絞りにくい

などが挙げられます。

国家試験にもよくでますし、

研究をされる方は、馴染み深い歩行分析方法なのではないでしょうか。

 

 

4.神経生理学的にとらえる(感覚鈍麻、分離運動、運動学習などの視点)

これは、中枢神経疾患の動作分析には必要不可欠なみかたになります。
例えば、

・伸展or屈曲パターンなどの異常動作パターンをみる

・分離動作などの協調性(運動連鎖)の程度を見る

などが神経因性の影響として挙げられます。

運動器疾患においては、

姿勢反射も全身の運動連鎖を規定する要因ととらえます。

それに加え、障害部位や変形部位を加味して、全身の運動連鎖の破綻をみていきます。

末梢神経障害疾患などでは、

感覚鈍麻の影響もみていきます。

〈メリット〉

・運動力学では説明不可能な原因を説明可能(数値化できないものを表現する)

・短時間で可能

・神経疾患では有効

〈デメリット〉
・客観性にやや乏しい(評価者の先入観が入る)

・妥当性にやや乏しい(評価者によって答えがちがうことごある)

・ある程度の経験が必要となる

運動学習の視点からもとらえることを忘れてはいけませんので、

スポーツから脳卒中まで適応できるみかたかと思われます。

(疾患学を知っておくことも重要ですよ!)

 

 

5.行動心理学的にとらえる(無自覚性の自覚、日差変動)


これは、みなさんもなんとなく経験があるのではないでしょうか?

みるポイントとしては、

・行動の意図や注意の焦点を探る

(目線や頭部の位置など)

・心理状況の違いによる歩幅の変化

(良いことがあった時、嫌なことがあった時など)

など、行動心理による歩容の影響というのも近年注目されてきているそうです。

他の分野からみる歩行分析も面白いですね。

この分野においては、まだまだ勉強不足のため、今後も注目していきたいと思います。

逆に言うと、

職業柄、

歩きの歩幅の変化を見るだけで、

その人のテンションが見分けられる

なんてことも可能でしょうね!笑

まとめ

ひとえに「歩行分析」といっても、

調べてみると、

「みかた」はいろいろありましたね。

先入観にとらわれず、

「今その人に必要な視点」から歩行分析をする必要があるのだなぁ~と思わされました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です