理学療法士として、毎日治療をしていると、
この人の痛みの原因は、「ここじゃないかな~」なんて、
パッと分かることが、まれにあります!
そう、まれにね!笑
なんとなく、その傾向がパターン化してきたので、
この非常に抽象的で感覚的なものを、
理学療法士なので、
頑張って言語化して、
みなさんにお伝えしていきたいと思います。
1.メカニカルストレスのメカニズムパターン
私が考えるメカニカルストレスが生じるメカニズムはおおよそ3パターンに大別することができます。
① 当該組織の硬さが問題となっているケース
② 非当該組織の硬さが問題となっているケース
③ 非当該組織の硬さにより、当該組織の過可動性が問題となっているケース
何のこと言っているの?思われるので、
1つずつ解説してきます。
※ちなみに、「当該組織」とは「疼痛を起こしている組織」のことだと捉えておいてください。
1-1.当該組織の硬さが問題となっているケース
一つ目は、
・「当該組織の柔軟性が低下」しているため、「当該組織の動きが少ない」病態です。
・症状として、
「当該組織の疼痛(主に伸張痛、組織の圧迫痛ですね)」
「可動域制限」
が出現します。
→このケースに対するアプローチとしては、
「当該組織の柔軟性改善」
が必要になります。
・これらの原因として、「当該組織の短縮や滑走不全」などが挙げられ、
さらにそれらの原因組織は、「皮膚、脂肪組織、筋膜、筋間、筋、関節包、関節」など多々ありますので、組織によってアプローチを変えていくことがポイントです。
・このケースは、「疼痛部位以外は正常運動であるが局所痛が出現するような場合」に多いと思います。
1-2.非当該組織の硬さが問題となっているケース
・非当該組織の硬さが問題となっているケースです。
・「非当該組織の硬さ」により、「当該組織の柔軟性が低下」し、「二次的に当該組織の動きが少ない病態」となっています。
・症状として、
「当該組織の疼痛(拘縮に対する伸張痛や組織の圧迫痛ですね)」
「可動域制限」
が出現します。
→このケースに対するアプローチとしては、
「非当該組織の柔軟性改善」
が必要になります。
・これらの原因として、「非当該組織の短縮や滑走不全」などが挙げられるため、
先にも述べたように、組織によってアプローチを変えていくことがポイントです。
・このケースは、「不動で非流動性な病態運動」にて出現することが多いです。
1-3.非当該組織の硬さにより、当該組織の過可動性が問題となっているケース
三つ目は、
・「非当該組織の硬さ」により、「当該組織が過可動を強いられている状態」で、「二次的に当該組織の動きが過剰となっている病態」です。
・症状として、
「当該組織の疼痛(主に過可動性の痛みがメインですかね)」
さらにこれには「当該組織にあまり可動域制限が無い場合が多い」傾向があります。
→これに対するアプローチとしては、
「非当該組織の柔軟性改善」に加えて、「当該組織のスタビリティの改善」
が必要になります。
・これらの原因として、二つ目(非当該組織の硬さが問題となっているケース)同様、
「非当該組織の短縮や滑走不全」などが挙げられますが、
「当該組織に関してはスタビリティ」を改善するアプローチが重要なため、
「漠然とガシガシ動かす治療」は危険ですのでしっかりと評価をして治療に臨んでください。
・ちなみにこのケースは、「過可動で非流動性な病態運動にて出現することが多い」です。
2.最後に
「当該組織の硬さが問題となっているケース」は、
原因がはっきりしているので、即時的に治しやすいことが多い気がします。
ただ、「外傷」などで組織炎症が生じている場合も、このケースに該当してしまいますので、注意が必要です。
(あたりまえですが、安静、場合によってはRISE処置を施しましょう)
「非当該組織の硬さが問題となっているケース」は、
当然のごとく、
原因の非該当組織の硬さを見つけるのがムズカシイ!!
しっかり動作分析して、さまざまな評価を併用して、原因を見つけましょう!
「非当該組織の硬さにより、当該組織の過可動性が問題となっているケース」は、
これも、原因の非該当組織の硬さを見つけるのがムズカシイ!!
加えて、当該組織の動かしすぎには注意が必要です!
(動きすぎる部分って、治療者は動かしてて気持ちいいから、なんとなく動かしガチになっちゃうんですよね~、自制しましょう!笑)
いかがだったでしょうか?
みなさんの臨床感にも当てはまることはあってのではないでしょうか?
そして、明日からの評価と治療の一助となれたら幸いです。
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