大腿二頭筋短頭

基本情報

起始大腿骨粗線外側唇①
停止長頭腱を介し腓骨頭①
支配神経坐骨神経腓骨神経部①
髄節レベルS1・S2①
作用膝関節屈曲、下腿外旋①

関連情報

・大腿二頭筋短頭は、長頭の停止腱に対し深層から羽状に合流し、長頭腱を介して腓骨頭に張力を伝達する。②

・大腿二頭筋短頭は、その表層を長頭によりほぼ完全に覆われており、体表からは長頭の筋腹が主に観察される。②

・大腿二頭筋の停止の一部は、腓腹筋外側頭の筋膜へ合流し、外側頭の筋活動に影響を与える。②

・大腿二頭筋の停止腱の一部は、外側側副靱帯を内外側より多いながら腓骨頭へと向かい、間接的に膝関節の内反不安定性を制動する。②

・膝関節屈曲拘縮において筋性要因の最も重要な筋は、大腿二頭筋短頭である。②

・膝関節屈曲位で大腿二頭筋に強力な収縮力が作用した場合や、下腿への強力な内旋力が作用した場合、大腿二頭筋腱を介した腓骨頭脱臼が生じる。②

・膝関節90°屈曲位において大腿二頭筋腱と腸脛靭帯の間は、外側半月板の後角を圧痛を診ると良いポイントである。②

・下腿義足症例の歩行において、外側ホイップがみられる場合、アライメントに問題がなければ大腿二頭筋の筋力低下を疑う。②

・関連疾患: tight hamstrings(ハムストリングス拘縮)、膝関節屈曲拘縮、大腿二頭筋断裂、肉離れ、腓骨頭脱臼、下腿切断、外側半月板損傷など。②

引用文献

①林典雄 監修,鵜飼建志 編著:セラピストのための機能解剖学的ストレッチング 下肢・体幹 第1版,2019

②林典雄 執筆:改訂第1版 運動療法のための機能解剖学的触診技術‐下肢・体幹,2007

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