基本情報
起始 | 第2~第7頸椎の横突起後結節① |
停止 | 第1肋骨の鎖骨下動脈溝の後方① |
支配神経 | 頸神経① |
髄節レベル | C5~C8① |
作用 | 頸椎同側側屈、頸椎のわずかな伸展① |
関連情報
・C5~C8の前枝とT1の前枝からなる強大な神経叢を腕神経叢という。②
・腕神経叢は、根、神経幹、神経束の3部で構成される。②
・斜角筋レベルを根、鎖骨上窩レベルを神経幹、鎖骨より遠位を神経束に分けられる。②
・頭部が固定されたうえで両側が同時に働いた場合には、肋骨を引き上げ、胸郭を広げる作用を持つ。②
・胸郭が固定されたうえで両側が働いた場合には、頸部の屈曲に作用する。②
・片側にのみ作用すると、頸部の同側への側屈に作用する。②
・前斜角筋と中斜角筋の持続的な攣縮は、斜角筋溝を狭小化し、腕神経叢の根レベルでの絞扼性神経障害を生じる。これを斜角筋症候群という。②
・鎖骨上窩における圧痛や上肢への放散痛はMorley‘s signとよばれる。これは腕神経叢の神経幹レベルの圧痛を診ている。胸郭出口症候群では重要な臨床所見である。②
・inferior stress testとは、上肢を下方に引っ張った時に上肢全体の放散痛や痺れを再現するもので、胸郭出口症候群牽引型において陽性となる。②
・関連疾患:斜角筋症候群、エルブ麻痺(上位型腕神経叢麻痺)、クルムプケ麻痺(下位型腕神経叢麻痺)、第1肋骨疲労骨折など。②
引用文献
①林典雄 監修,鵜飼建志 編著:セラピストのための機能解剖学的ストレッチング 下肢・体幹 第1版,2019
②林典雄 執筆:改訂第1版 運動療法のための機能解剖学的触診技術‐下肢・体幹,2007
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