基本情報
起始 | 上腕骨内側上顆① |
停止 | 手掌腱膜① |
支配神経 | 正中神経① |
髄節レベル | C7・C8・T1① |
作用 | 肘関節屈曲、前腕回内、手関節掌屈① |
関連情報
・手関節掌側で観察される長掌筋腱は、その他の屈筋腱をかくにんするうえで重要なランドマークとなる。 ②
・長掌筋腱の橈側には橈側手根屈筋腱、尺側には浅指屈筋腱、浅指屈筋腱の尺側に尺側手根屈筋腱が走行している。 ②
・長掌筋が先天的に欠損する例は比較的多く、その欠損率は4~16%といわれている。③④
・長掌筋は手掌腱膜に緊張を加えつつ、手関節の掌屈に作用する。また肘関節の屈曲ならびに前腕の回内にも補助的に作用する。 ②
・長掌筋は手関節屈筋の一つであるが、欠損例においても特に機能障害を呈することはなく、臨床的には手関節屈曲の補助筋として扱ったほうが妥当である。 ②
・長掌筋腱は非常に長い腱を有しており、陳旧性肘関節不安定症例に対する再建材料として、また、屈筋腱損傷、伸筋腱損傷では、断端部に大きなギャップが生じた場合などの移植に用いられる。 ②
・内側型投球障害肘では、長掌筋の筋腹に強い攣縮と圧痛を呈する例が多い。 ②
・関連疾患:長掌筋腱断裂、正中神経麻痺、投球障害肘、屈筋腱損傷、伸筋腱損傷、陳旧性肘関節不安定症など。②
引用文献
①林典雄 監修,鵜飼建志 編著:セラピストのための機能解剖学的ストレッチング 上肢 第1版,2016
②林典雄 執筆:改訂第1版 運動療法のための機能解剖学的触診技術‐上肢,2012
③森於菟ほか:分担 解剖学,金原出版,1982
④Thompson nm.et al:absence of the palmaris longus muscle:a population study.ulster med j 70(1):22-24.2001
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