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基本情報
起始 | 腓骨頭から腓骨後面ならびに脛骨ヒラメ筋線① |
停止 | 腓腹筋とともにアキレス腱を構成し踵骨隆起① |
支配神経 | 腓骨神経① |
髄節レベル | L4~S2① |
作用 | 距腿関節底屈、距骨下関節回外① |
関連情報
・ヒラメ筋腱弓の下の膝窩動脈、静脈と脛骨神経が通過する。②
・足部が固定された場合(立位)では、踵を挙げる。②
・腓腹筋は主に白筋より構成され、ヒラメ筋は主に赤筋により構成される。②
・アキレス腱断裂はスポーツ活動中に多発する急性外傷の一つである。③
・アキレス腱断裂例では、長腓骨筋や後脛骨筋により底屈は一般的に可能であるがつま先立ちは不可能となる。②
・アキレス腱断裂を診る徒手検査として、トンプソンシモンスクイーズテストがある④
・関連疾患:アキレス腱断裂、アキレス周囲炎、腓腹筋肉離れなど。②
・アキレス腱は、下腿三頭筋の停止腱である。この腱の長さは平均20~25cm、断面積は中央部で約70~80mm²であり、1mm²あたり60~100N(換算すると6~10kg)の張力に耐えることができる。すなわち、この腱は健常ならば1t近くの張力に耐えられることになる。⑤
・ヒラメ筋は単関節筋であり、膝関節屈曲位での足関節底屈が主な作用であるが、ヒラメ筋の停止腱が踵骨隆起の内側に付着することから後足部の内がえし作用を有する⑥⑦
・腓腹筋腱とヒラメ筋との合流部は強い牽引力が作用するため、アキレス腱断裂はの多くはこの移行部で発生する。⑧
・アキレス腱の付着部の形態は特徴的である。もしアキレス腱が踵骨隆起に直接付着していた場合、下腿三頭筋の張力は非常に強いためにアキレス腱障害や剥離骨折を頻回に起こすことになる。しかし、実際にはアキレス腱が踵骨の後方を回り込みながら踵骨隆起に付着するため、アキレス腱の張力をベクトル分解することができアキレス腱付着部の応力は減少する。この構造をwrap around bony bulleyとよぶ。⑨⑩
引用文献
①林典雄 監修,鵜飼建志 編著:セラピストのための機能解剖学的ストレッチング 下肢・体幹 第1版,2019
②林典雄 執筆:改訂第1版 運動療法のための機能解剖学的触診技術‐下肢・体幹,2007
③中山正一郎,高倉義典:スポーツとアキレス腱断裂.MB Orthop,16(4):8-15,2003
④福岡重雄:Thompson test.臨床スポーツ外科,7(臨時増刊号):127,1990
⑤監訳 坂井建雄,松村讓兒プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系,2007
⑥perry.ほか gait analysis:ペリー 歩行分析正常歩行と異常歩行.原著第2版(武田 功,ほか監訳).p32-56.医歯薬出版.
⑦edama m,et al:differences in the degree of stretching applied to achilles tendon fibers when the calcaneus is pronated or supinated.foot ankle online j.9(3):5.2016.
effectiveandselectivestretching of the medeal head of the gastrocnemius.scand j med sci sports,25(2):242-250.2015.
⑧著 赤羽根知良:痛みの理学療法シリーズ 足部・足関節痛のリハビリテーション,2020
⑨Benjamin m,et al:fibrocartilage associated with human tendons andtheir pulleys.j ant,187(pt3):625-633.1995.
⑩Benjamin m,et al:the sleletal attachment of tendons—tendon “entheses” comp biochem physiol a mol inter physiol,133:931-945.2002.
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