基本情報
起始 | 上腕骨外側上顆、尺骨の後面上部① |
停止 | 小指の中手骨底背側① |
支配神経 | 橈骨神経① |
髄節レベル | C6~C8① |
作用 | 肘関節伸展、前腕回内、手関節尺屈① ※手関節レベルではRCJとMCJとで掌・背屈作用を打ち消す合うが、やや背屈作用が有利と思われる① |
関連情報
・尺側手根伸筋のすぐ橈側には、小指伸筋が位置する。 ②
・尺側手根伸筋腱は、前腕回外位から回内位へと変化する際、尺骨茎状突起基部の膨隆を乗り越えるように走行が変化する。 ②
・尺側手根伸筋腱は第6区画を通過する。 ②
・尺側手根伸筋腱は、三角線維軟骨複合体(TFCC)の尺側を支持する壁となる。 ②
・尺側手根伸筋は、手関節の純粋な尺屈に作用する。これは、尺側手根伸筋腱が橈骨手根関節レベルでは屈伸軸の背側を通過し、手根中央関節レベルでは掌側を通過するため、互いの機能が相殺されるためである。 ②
・尺側手根伸筋腱鞘炎は、伝票めくりなどの作業が多い事務職に多くみられる。これは、回内、回外により尺側手根伸筋腱の走行が変化するために生じる。機械的ストレスが原因である。 ②
・上腕骨外側上顆炎は、短橈側手根伸筋や総指伸筋が疼痛の引き金になる場合が多いが、その一部には尺側手根伸筋が疼痛発生に関与するケースも散見される。 ②
・三角線維軟骨複合体(TFCC)をエコー観察する際、尺側手根伸筋腱の長軸画像をランドマークとして描出すると、再現性のある検査が可能となる。 ②
・関連疾患:尺側手根伸筋腱鞘炎、尺側手根伸筋腱脱臼、尺側手根伸筋腱断裂、上腕骨外側上顆炎など。②
引用文献
①林典雄 監修,鵜飼建志 編著:セラピストのための機能解剖学的ストレッチング 上肢 第1版,2016
②林典雄 執筆:改訂第1版 運動療法のための機能解剖学的触診技術‐上肢,2012
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