基本情報
起始 | 7~8個の筋尖をもって第5~第12肋骨の外面① |
停止 | 最後部は腸骨稜外唇、他の部分は腱膜となり鼡径靭帯、恥骨稜、腹直筋鞘を介し白線① |
支配神経 | 肋間神経① |
髄節レベル | T5~T12① |
作用 | 体幹屈曲、同側側屈、対側回旋① |
関連情報
・外腹斜筋は両側同時に作用した場合には体幹の屈曲に作用する。片側のみ働いた時には体幹を反対側へ屈曲、回旋させる。②
・実際の体幹回旋運動は、外腹斜筋と内腹斜筋の協同作用(force couple)により遂行される。②
・腹筋群全体として腹圧を高め、呼気に作用する。②
・腹筋群は、股関節の屈曲に作用する筋群(腸腰筋、大腿直筋など)が働いたときの骨盤の固定作用をもつ。②
・腹筋群の弱化は腰椎の前弯を増強し、慢性腰痛の原因となる。②
・腹筋群の作用が消失した脊髄損傷例では、強い呼息ができないため痰の排泄などでは時に介助が必要である。②
・逆に腹筋群に強い攣縮がある例では、腹圧が高まることで横隔膜を押し上げ、呼気が困難となる。②
・後方から前方への動きを有する上肢運動ならびに下肢運動では、腹筋群による骨盤ならびに胸郭の固定化作用が不可欠である。②
・関連疾患:脊髄損傷、頚髄症性不全四肢麻痺、慢性腰痛など。②
・胸骨下角は内腹斜筋と外腹斜筋における筋長のバランスを反映すると考えられており、胸骨下角の拡大は内腹斜筋の短縮や外腹斜筋の過剰な延長を胸骨下角が狭いと外腹斜筋の短縮を示す可能性が示唆されている。④⑤
引用文献
①林典雄 監修,鵜飼建志 編著:セラピストのための機能解剖学的ストレッチング 下肢・体幹 第1版,2019
②林典雄 執筆:改訂第1版 運動療法のための機能解剖学的触診技術‐下肢・体幹,2007
③福林徹監修,蒲田和和芳編集:脊柱疾患のリハビリテーションの科学的基礎,第1版,2017
④編集 永井聡 対馬栄輝:股関節理学療法マネジメント 機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く,2021
⑤sahrmann sa:続 運動機能障害症候群のマネジメント-頸椎・肘・手・膝・足(竹井仁ほか監訳).医歯薬出版.2013.
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